男性不妊の検査方法

精液検査

精液検査とは採取した精液を顕微鏡でチェックし、精子の量・濃度・運動率・形態などを測定するもの。検査前には2~7日ほどの禁欲期間を設け、用手法(マスターベーション)によって採取します。

自宅で採取する方法と、医療機関の採精室で採取する方法がありますが、より正確なデータのためには医療機関での採取が推奨されます。

感染症検査

性感染症は、男性不妊の原因の1つ。血液検査によるもので、主な検査項目はB型肝炎・C型肝炎・HIV(エイズ)・梅毒。どれも精液を介して感染するおそれのあるものなので、罹患しているかどうかを確認することは非常に重要です。また、感染症検査には院内感染を予防するという役割もあります。

血液検査とホルモン検査

血液検査では、精子をつくるために必要なホルモンの数値を調べます。検査項目は、テストステロン・黄体化ホルモン(LH)・卵胞刺激ホルモン(FSH)・プロラクチン(PRL)など。この数値により、なぜ精液に異常があるのかという原因を追究することが可能です。また、EDや射精障害の治療にも必要なデータとなります。

抗精子抗体検査

自分自身の精子に対する抗体の有無を、血液検査によって調べる検査です。採取した血清に精子を加えて運動率を調べる精子不動化試験(SIT)と、精液に小さなビーズを入れて抗体に付着するかを確かめるイムノビーズテスト(IBT)があります。IBTの場合、ビーズが付着したら抗精子陽性となります。

染色体検査

精子の数が大幅に少ない場合や、無精子症の可能性がある場合は、染色体検査を受けます。これは、血液中のリンパ球の染色体をチェックするもの。染色体に何かしらの変化があると、精子形成障害を引き起こす可能性があるからです。

精巣内精子採取術や、体外受精・顕微授精を受けるかどうかの判断材料ともなります。

検査と治療が充実したクリニックを選ぼう

男性不妊の検査項目は多岐にわたりますが、基本的には精液と血液を採取するだけで受けることができます。

結果によって治療法は異なるため、それぞれの原因に合った治療を受けられるよう、検査と治療法の両方が充実しているクリニックを選ぶようにしましょう。

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不妊治療を行うことによって考えられるリスク

不妊治療の方法によっては、多胎を発生させてしまう可能性が高くなると言われています。

  • 多胎による母体側のリスク:妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病をはじめとする合併症の発症
  • 多胎による胎児側のリスク:流早産、発育遅延や低出生体重児(2,500g未満)の出生、先天異常、新生児の死亡率の上昇、障害発症の可能性

多胎妊娠にともなう母子のリスクを回避するために、日本産科婦人科学会と日本生殖医学会は、学会員にむけて体外受精における移植胚数を原則1個にするように指示を出しました。これにより、体外受精における多胎妊娠の頻度は減少しています。

高度生殖医療におけるリスク

体外受精・顕微授精といった、体外で行う不妊治療をまとめて高度生殖医療と呼びますが、体外受精には卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、麻酔の合併症、採卵時の卵巣周辺臓器(血管・腸管・膀胱など)損傷といったリスクの可能性があります。また、顕微授精においては低出生体重児の傾向があり、心臓や呼吸器に障害を持つリスク、自閉症や注意欠陥多動性障害のリスクが高いとする報告があがっています。その他、精子凍結に関しては、凍結させた精子を融解する際に精子の運動率が50~80%ほどダウンすることが分かっています。ただし、融解後は再度精子の精製を行い、活発な精子のみを集めて治療に用いています。今のところ、凍結保存をした精子を使って生まれた子どもに先天奇形や発育不良が多くなるといった報告はありません。

男性不妊治療におけるリスク

男性不妊治療「TESE」におけるリスクとして、創部痛、発熱、精巣上体炎、陰嚢内血腫などの合併症が考えられます。予想外の合併症が起きる可能性がゼロとは言えないため、専門クリニックにしっかりと相談をしましょう。不妊治療専門の医療機関で処方されるサプリメント(漢方薬やビタミン剤、ホルモン剤など)を用いた薬物療法の副作用やリスクについては、医師にご確認ください。(2019年2月現在)