年齢に適した不妊治療について

不妊治療は、年齢によっても適した治療法が変わってきます。各年代の不妊治療の事情を知って、負担の少ない妊娠を目指しましょう。

25歳の不妊治療事情

25歳での自然妊娠の確率は、25~30%ほど。まだまだ自ら妊娠する能力が高く、不妊の原因は、生活習慣、ストレス、感染症なども考えられます。治療は、自分たちで1年ほどタイミング法を試してから、病院で検査とタイミング指導を受けるのが一般的。

必要なら、排卵をスムーズにする薬などの補助的治療も行いながら、喫煙、睡眠不足、ストレスなどの生活習慣も見直していきます。

30歳の不妊治療事情

不妊治療を受け始める人が最も増えるのが、30代。25歳を過ぎたあたりから、女性ホルモンの働きは低下し、徐々に妊娠しにくくなります。そのため、タイミング法は3~6回ほどで、1年以内に人工授精、体外受精にステップアップする方が大半。まだあと数年は大丈夫と思っていても、安産のためには、早期の出産が理想的。

検査や治療法が充実した専門のクリニックで、本腰を入れて治療を始めたい時期です。

35歳の不妊治療事情

同じ30代でも、37~38歳から急激に卵巣の機能や女性ホルモンの分泌量が低下します。妊娠の確率も大幅に減少することから、タイミング法のステップを飛ばして、人工授精、体外受精を行うのが一般的。排卵誘発剤などを使って無理に自然妊娠を試みると、より卵巣の機能を低下させる可能性もあります。

35歳を過ぎたら、体外受精や顕微授精にくわしい高度生殖医療専門医にかかりましょう。

40歳の不妊治療事情

40歳以上になると、妊娠の成功率は1回あたり10%未満、流産の確率は40~50%と、出産自体が難しくなります。体外受精の成功率も、40歳で30%、45歳では10%未満にまで減少。母子の安全を考えると、不妊治療は、できる限り、早い時期に始めることが大切です。

転院などの時間ロスを避けるには、検査、人工授精、体外受精、顕微授精の治療法が充実したクリニックを選びましょう。

年齢や不妊の原因によって不妊治療は変わる

「何歳だからこの不妊治療」というように、年齢ごとにはっきりと不妊治療の方法が決まっているわけではありません。

だからこそ、医師とともに不妊治療の原因を突き詰める必要があります。そのためには、不妊の検査と治療が充実しているクリニックを選ぶべき。

横浜市内で不妊検査・治療が充実しているクリニックをまとめているので、ぜひ参考にしてください。

不妊治療の検査項目が多い
専門医のいる横浜のクリニックを集めました

不妊治療を行うことによって考えられるリスク

不妊治療の方法によっては、多胎を発生させてしまう可能性が高くなると言われています。

  • 多胎による母体側のリスク:妊娠高血圧症候群、妊娠糖尿病をはじめとする合併症の発症
  • 多胎による胎児側のリスク:流早産、発育遅延や低出生体重児(2,500g未満)の出生、先天異常、新生児の死亡率の上昇、障害発症の可能性

多胎妊娠にともなう母子のリスクを回避するために、日本産科婦人科学会と日本生殖医学会は、学会員にむけて体外受精における移植胚数を原則1個にするように指示を出しました。これにより、体外受精における多胎妊娠の頻度は減少しています。

高度生殖医療におけるリスク

体外受精・顕微授精といった、体外で行う不妊治療をまとめて高度生殖医療と呼びますが、体外受精には卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、麻酔の合併症、採卵時の卵巣周辺臓器(血管・腸管・膀胱など)損傷といったリスクの可能性があります。また、顕微授精においては低出生体重児の傾向があり、心臓や呼吸器に障害を持つリスク、自閉症や注意欠陥多動性障害のリスクが高いとする報告があがっています。その他、精子凍結に関しては、凍結させた精子を融解する際に精子の運動率が50~80%ほどダウンすることが分かっています。ただし、融解後は再度精子の精製を行い、活発な精子のみを集めて治療に用いています。今のところ、凍結保存をした精子を使って生まれた子どもに先天奇形や発育不良が多くなるといった報告はありません。

男性不妊治療におけるリスク

男性不妊治療「TESE」におけるリスクとして、創部痛、発熱、精巣上体炎、陰嚢内血腫などの合併症が考えられます。予想外の合併症が起きる可能性がゼロとは言えないため、専門クリニックにしっかりと相談をしましょう。不妊治療専門の医療機関で処方されるサプリメント(漢方薬やビタミン剤、ホルモン剤など)を用いた薬物療法の副作用やリスクについては、医師にご確認ください。(2019年2月現在)